THE RUNNING 走ること 経営すること

Running is the activity of moving and managing.

NTJ(NRT TO JFK) 99時間30分の旅

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年明け早々ニューヨーク出張を入れていたのですが、アメリカ東部を襲った爆弾低気圧による大雪のため、行きはシカゴまでとなり当初予約していた帰りの便もキャンセルとなるという体験をしました。

大雪の嵐で機能停止に陥ったニューヨークのJFK空港、その「4日間の大惨事」の一部始終|WIRED.jp

写真は帰国日JFK到着の約一時間前、現地朝7時半頃のマンハッタンの景色です。この時点でも「今日は時間通り飛ぶのか?」と若干不安を抱えていましたが、変更便はほぼ平常通り、体感ー20度のNYCから日中17度だった成田に着いたとたん「ああ、やっぱり日本はいい」シミジミと言葉がついて出てしまいました。

 

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時間を戻します。

行きの便はシカゴで降りることになり、現地のメンバーと連絡をとって次善の策をプランしてもらったところ、ボルチモアであれば問題ないとのことで、翌日朝一の便でボルチモアに移動、そこで現地のメンバーにサルベージしてもらい、陸路ニューヨークに向かいました。

写真はデラウェアメモリアルブリッジ、フィラデルフィアの手前ですがほとんど雪の影響は感じられません。

シカゴのホテルでは同様の客が多く、ホテルのレストランやバーで情報交換していました。レストランで隣に座ったスティーブジョブスそっくりのアメリカ人から「どこからだ?」と聞かれ、「東京からだ」と答えると、「そーか、アジアからの便はのきなみやられたな、JFKへ行くのか?」と聞かれ、「いや、明日の状況が解らないから、ボルチモアへ行く」と返事、すると「私はJFKだ、グッドラック!」という雰囲気でした。

 

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マンハッタンはかなり雪が残り体感気温ー20度。「冬山装備持ってきてないよ」とつぶやきながら外を歩くと足と手の先から凍えてきました。日が沈むとカメラも低温で動かなくなる始末です。観光客も、ホテルからワンブロック歩いたけど寒くて帰ってきたようなことを話していました。

行きの便の目的地であったJFK空港にたどり着いたのは帰国の時、成田の出発時刻から数えると99時間30分、いろいろあったことで、出張と言うより強い印象を残すちょっとした旅になりました。

今年の3冊は?すべて映画がきっかけだった!

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今年2017年に読んだ本をふり返ると、以前とはだいぶ本との関わり方が変わってきたことを実感します。本を読むという一事で完結するのではなく、見る、聞く、といった異なるメディア表現と融合しながら接することが当たり前になってきました。

今回は、映画を見たことがきっかけとなったものから三つご紹介します。

 

まずはオーディオブック、ながらランでヘビーローテーションしたもの。

1.The Martian:アンディ・ウィアー(オーディオブック)

映画「オデッセイ」の原作です。原作の日本語タイトルは「火星の人」でハヤカワ文庫から出ています。ハヤカワ文庫は中学生の頃よく読みました。アーサー・C・クラークの2001年宇宙の旅から入ったのかな?そのあとスタニスワフのソラリスへと行ったような。

ラン中は意外に沢山のことを気にしながら走っているので、本を読むようにオーディオブックに没入できません。車でラジオを聞き流すときと同じです。

映画「オデッセイ」を先に見ていたので、英語であってもなんとなく筋が追えるので聞き流すのにはもってこいでした。英語に疲れると、映画で使われていたデビット・ボウイのStarmanやグロリア・ゲイナーのI Will Surviveをヘビロテしていました。

 

次はマンガです。

2.この世界の片隅に:こうの史代(電子書籍)

コトリンゴが歌う「悲しくてやりきれない」で始まるオープニングから一気に心をもっていかれた「この世界の片隅に」。オンディマンド配信されるようになった頃、ちょっと見ておくかと軽い気持ちで見始めたのですが終わる頃にはなんと号泣!なぜ涙がでたのかが解らず、その理由を知るために原作を読みたくなり即時購入です。

映画同様、原作のつくりこみのすごさに圧倒されました。時代背景やそこで描かれていることを含めかなり考えさせられます。うんちくを書き始めたらとまらなくなるので止めておきます。

 

最後は本です。

3.関ヶ原:司馬遼太郎

司馬遼太郎の書いたものはほとんど読んだつもりでいたので、映画「関ヶ原」を見るまで原作を読んでいなかったことに気がつきませんでした。こちらも印象的なオープニングで、司馬遼太郎が少年の頃を思い出すシーンから始まります。「おー、司馬節だぁ」とニヤニヤしながら見始めたものの、次第に「???」。「あれっ、これ読んでないじゃん」これほどの定番をまさか読み逃しているとは夢にも思わず、映画の最後までそれが気になり続けるありさま。

二十から三十代にかけて作家と言うよりは、思想家としての司馬遼太郎に傾倒していたのですが、「坂の上の雲」を読み終えた時に、司馬哲学ここに極まれり!と勝手区切りをつけたためです。

久しぶりに触れる司馬遼太郎の文章は新鮮でした。そのおかげで、十数年ぶりに「坂の上の雲」を取り出してこの年の瀬に読み直しています。

私には気になる文章があると、そのページに小さく折り目を入れるくせがあるのですが、折り目のあるページにさしかかると、自分がそこから何を感じていたのか、そんなことを思い返しながら司馬遼太郎が残した言葉の偉大さを再確認しています。

 

 

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写真は多摩川二ヶ領上河原堰、はじめの写真は堰より少し川下からこの川の源流である奥多摩の山々を臨んだもの。

IT業界の運動会、ITチャリティ駅伝

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先週日曜日、12月10日は第8回NIPPON・IT・チャリティ駅伝でした。IT関連各社が参加するチャリティを兼ねた大会で、第3回大会からか参加させていただいています。5人×3キロの駅伝レース、今年も大盛況で600チーム以上が参加していました。駅伝ということもあり走るだけではなく応援も愉しめる、ちょっとしたIT業界合同運動会になっています。

 

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今回アバントグループからは10チームが参加しました。やっぱり声をかける相手が多いほど楽しめます。ただ、個人的には3キロ全力走は正直キツい。時間は短くとも、最後にギリギリまで追い込んでしまうのでゴール後はしばらく会話が出来ないほどです。理性的にはもうちょっとペースを落としてもいいんじゃないかと思いつつ、結局毎年追い込んでしまうので、「まぁ、本能にはさからえんな」と諦めています。キツいけど、キツい思いが出来るうちが花ですね。

 

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今年の大会参加はこれで終わり。途中リタイアもあったけど、大きなけがもせず今年も走り続けられて感謝です。特徴のある様々な大会は、一年の生活に彩りを添え、日々の健康管理の糧にもなっています。普段はあまり意識していませんが、そんな大会を企画、提供いただいている方々のクリエイティビティとパッションとアクションは本当にすごいと、ふり返るほどに実感します。

上野原秋山トレイルレースで初入賞したので、ブログ続けます!

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ブログ、今回から三年目に入ります

一昨年の12月、上野原秋山トレイルレースの話題からスタートしたこのブログも今回で丸二年となりました。きっかけは書籍出版の相談をさせていただいた方からの勧めでした。

相談の趣旨である出版の目的は会社の知名度向上でした。そもそも企業向けの事業を行っている会社なので一般的な知名度はあまり気にする必要はないのですが、ある程度の認知度向上は意識すべしとの指摘が外部からあり、その手段の一つとして書籍の出版が候補になりました。

「そうか、」ということで早速、「社会としての会社」というタイトルでグループ経営に関するうんちくを12万字程度書き下ろしたのですが、自分で読み直してみて果たしてこれは当初の目的に合致するのだろうか?という疑問が湧き起こり、単刀直入に出版価値はあるかとプロに相談したところ・・・

「うーん、ブログから始めてみるのがいいんじゃないかしら。」

やんわりと出版はやめときなさいと諭され、ブログを書いて修行しなさいとご指導いただいたわけです。そこで、早速その週末からブログを始めました。

「テーマは自分の好きなことがよいでしょう」とも、

そこで、「走ること、経営すること」をテーマにしました。走ることはその時々の出来事を、経営することについては書き下ろした原稿を一部転載すればよいと考えていました。そこからは毎度試行錯誤の繰り返しです。

それから二年、原稿の転載どころか、気がつけばほとんど絵日記となり、新たに書きかけた経営うんちくも日の目を見ることも無くお蔵入りしたままです。またブログに対するさまざまなフィードバックからは、知名度向上は本業を通してやるべきで、出版やブログのようなものは全く別の目的でやったほうがよいことも解りました。

当初の目的には役立たないということが解った今、そろそろ区切りをつけるという判断もあるのですが、私にとって二週間に一度のブログは情報というものを考え続けるよい機会ともなっていることから、もう少し続けてもよいかなと思っています。ん?

いやいやそんなんじゃなくて、今日のレースで初入賞したので続けます!が素直かな。

ということで、今回から3年目のブログに入ります。

上野原秋山トレイルレース、初入賞!

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ルートは、中央高速上野原インターから車で南に15分程度の秋山温泉を起点とする17キロのコース。今回で3回目の参加です。 

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50歳代5位ではじめて入賞できました。師匠の春日さんは準優勝。表彰台はないけれど、賞状は素直にうれしい。アバント50代コンビ頑張ってます!昨年より春日さんともどもタイムと順位を上げることが出来ました。

7月の富士登山競走以来、登攀力強化のために導入したヒルクライム練習の効果です。キツい上りではケイデンス(回転数)を変えずにギアで負荷を調整するヒルクライムの要領で歩みのペースは変えずに歩幅を調整しながら登るとこれがかなり有効。これまでは疲れるとついつい大股になりドッコイショ的に登っていたのですが、ひょいひょいと登る感覚です。目指す仙人に一歩近づいたか?

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今回アバントからは4名の参加、若手二人は激戦区のため表彰台には届きませんでしたが今年の富士登山競走アバントグループチームでただ1人山頂に立ったエース古野さん(写真右端)が4人の中で一番。私はビリですが、表彰台をオレンジに染める日を夢見て仲間を増やしていこうと思います。

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最初の写真は「巌道峠」からの富士山、1月にはダイヤモンド富士が見えるらしい。

絶景かな 絶景かな  高尾山、三頭山の紅葉

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11月上旬、奥多摩三頭山手前の紅葉です。武蔵五日市から都民の森までのヒルクライム途中で自転車を停めて撮りました。

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紅葉すると植林と自然林がはっきりします。

この日の下りで9月に続き二度目のパンク。前回は空気圧を下げずにブレーキを続けたことによるバースト。今回は石を噛んだようです。今回は手慣れたつもりで作業を行った結果新しいチューブを工具で破損。これでスペアもなくなりやむなく自転車をばらしてバスで武蔵五日市駅まで戻りました。おかげでヒルクライムでぶつかる典型的なパンク三つをマスターしてしまいました。早い時間の帰りだったのでバスは完全に貸し切り状態、思いがけず観光モードで景色を満喫してしまいました。これからもソロで乗るときはバスで戻れるコースを選ぶことにします。

 

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こちらは先週の高尾山。早い時間から混雑が始まり走ると迷惑になるほど。カメラを持って紅葉を楽しみながら登りました。

 

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混雑を避け、普段使わない一号路から登ると高尾山から横浜方面の景色が飛び込んできます。思わず口をついて出たのが、「絶景かな絶景かな。秋の眺めは値万両、万々両」

ほんとうの夜空

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バーモントで撮った夜明け前の星景写真です。

東向き、左の少し下方で一番輝いているのがシリウス。中央にオリオン座。ここでシリウスの次くらいに明るく写っているのがM42オリオン星雲。右上方ギリギリのところにはプレアデス星団、スバル。

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そのまま、天頂へ視線を移します。目が慣れてくると右上から左下へとプレアデス、アルデバラン、そしてオリオン座と続くラインの左側に天の川銀河が見えてきます。右上の光の線は流れ星です。

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西へ向き直ります。中央にカシオペア座、その左側にM31アンドロメダ銀河、普段は比較的見つけやすいカシオペア座は天の川銀河の明かりに紛れてよくわからないほど。

月の無いほんとうの夜空は影が出来ないほどの微かな光にあふれていました。

ニューイングランドの大錦繍

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出張で来たニューヨークから足を伸ばしてアメリカ北東部ニューイングランド地方に行って来ました。

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紅葉を指す錦繍という言葉を知ったのは四半世紀も前に宮本輝の「錦繍」を読んだ時です。以来、錦繍と言えば蔵王のイメージだったのですが、ニューイングランドのそれは想像を超えていました。

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紅葉が錦繍と成るにつれシャッターを押していたのは始めだけ。錦絵の如くに染まった広大な空間に在ると、写真に収まらない自然の迫力に圧倒されるばかりでした。

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 修験道のような山岳信仰が発展した日本ではどんな山でも、どこか家のような感覚を覚えますが、北米の圧倒的な自然からは未だ、人を寄せ付けない野生を感じます。

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被写体によって、撮ることを忘れしてしまうことが時々あります。今回はそんな被写体との邂逅でした。