THE RUNNING 走ること 経営すること

Running is the activity of moving and managing.

正しく儲けるために

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「正しく儲ける」先日、日清紡ホールディングスの村上社長とお会いした時に強く印象に残った一言です。外部の「企業価値の創造」に関するを議論で論点が今一つ曖昧な事に問題意識を感じていた時でした。

村上さんの言葉は、「会社の未来を創るにはビジョンを語るだけでは無く、そこに向けた成果を積み上げる事が欠かせない。その成果とは具体的な儲けである。だからと言って儲ければなにをしてもよいと言うものではない、『正しく儲ける』事が大事である。」という文脈の一部です。

事業活動の成果を「儲け」であると言い切った上で「正しく」を制約条件として課しています。企業価値創造の件も「儲け」と「正しさ」で整理できると感じました。

ところで、最近ESGやSDG'sなど企業活動と社会の持続性を関連付ける指標を投資判断に取り入れる機関投資家が増えています。Finance as a force for good. 投資家自身が、単なる儲けではなく、社会を良くするための投資行動を強めて行こうという潮流が強まっています。企業に求められる正しさの範囲は広がる一方です。

企業が持続的に社会貢献を行うためには従来以上に儲かるビジネスモデルを創造する必然がある。そんな事を考えながら村上さんのお話を振り返ってみると、「正しくあるために儲ける」という公器としての在り方をおっしゃっていたように思えてきました。

正しさとは、正解が与えられるものでははく、自ら考え意味づけるものだと思います。事業活動を価値のある活動にしたいと企業理念やミッション、ビジョンというものを毎日のように点検し、正しさを日々考え続けています。