THE RUNNING 走ること 経営すること

Running is the activity of moving and managing.

禁スマ? なんとなく健康に悪い情報環境とこれからどのようにつきあっていけばよいのだろう

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本の虫というほどではなかったのですが、子供のころより本が大好きでした。時間があればカモジヤという地元の本屋に入りびたり、枕元はいつも何冊もの本に埋もれていました。そんなことが背景なのか、いつのまにか情報というものに漠然とした興味を持ちそれが高じて現在では経営に役立つ情報をつくるということをテーマに仕事をしています。

データ・インフォメーション・インサイト

情報はいくつかに分類することができます。その一つが「データ」と「インフォメーション」と「インサイト」の3分類です。

 データとは自然を含む世の中のあらゆる出来事の事実をなんらかの記号に置き換えたものです。たとえばグーグルマップで見る地図のもとになる座標や標高、店や施設などの位置や営業状況など現在の事実を示すものがデータです。

インフォメーションは目的に応じて異なるデータが結び付けられたものです。私たちが触れる情報のほとんどがこれにあたります。新聞、書籍、WEB検索の結果などほとんどがそうです。品川のうまい店ベスト10といったようなものからアマゾンの書評、企業の財務諸表もインフォメーションです。かつては人つくるものでしたが最近は人工知能的なものから人手を介さずにつくられるものも増えてきました。

インサイトは少し耳慣れない言葉かもしれません。海外のソフトウェア会社やコンサルティング会社が自社の製品やサービスの販売促進のために使いだした言葉ですので日本人にとっては今一つピンとこないところがあります。「洞察」と翻訳されることが多いですが、「知恵」というほうがよいでしょう。「今日のディナーで失敗しないための洞察」というよりは「今日のディナーで失敗しないための知恵」というほうがしっくりきます。なんらかの目的に役立つ情報というもので、インフォメーションに利用者の意志が結びついています。f:id:runavant:20160902155135p:plain

 リコメンド型情報がなんとなく健康に悪いような気がする

私たちはスマホやPCからインターネットを通して大量のインフォメーションとインサイトの両方を入手していると同時に大量のデータを供給しています。その結果気づかずに自分の興味の傾向に沿った情報が繰り返し供給されるようになりました。供給される情報は簡易的な人工知能によって届けられます。

休日の朝、「今日はすこしゆっくり起きるか」とベットでスマホを眺め始めるとグーグルからリコメンドされるニュースとも言えないような情報をついつい読み続けてしまいます。気が付くとあっという間に一時間たっていることも少なくありません。

そして、いつも思います。「なんかメンタルにわるいなぁ」と。

テレビの場合、一方的なものであるため興味が湧かなければチャンネルを変えたり見ることをやめたりすることが比較的簡単です。しかし、ネットからのプッシュ型情報の場合、興味のあるテーマを提示するので目新しいものがなくともついつい見てしまいます。固定化された刺激であるためにストレッチ不足の身体のように思考が固まり、それを心地悪く感じます。

スマホという便利なツールが悪いわけではないのですが、体調の悪い時のタバコや酒に対して思うように、そろそろスマホやめるか。そんなことを思います。

 

意志があればインサイトになる

経営情報にかかわる仕事をしていて、その目的である企業価値の最大化というものが人間の意志に大きく依存することを学んできました。

人間の精神活動には、知情意、つまり知性・感情・意志の三つの要素がありますが最後の意志が一番重要ということです。どう活かすかという意志があって卓越した知性も豊かな感情も活きるということです。

日常生活でも同様です。といっても簡単なものでかまいません。仕事でリーダーシップに悩めばそれに関するインサイトを人や本、セミナーなどから様々な手段で意志をもって集めます。ミーティングでも目的や問題意識をもって臨めばその場で得られるデータやインフォメーションはインサイトになります。どこか旅行へ行きたいと思ってググってインフォメーションに触れればすでにインサイトです。

自ら求めなくとも個人の興味にあった情報がどんどん供給される時代だからそこ、意志をもってインサイトとするような情報とのかかわり方が重要です。

 

タバコはマイナス要素が多すぎたので十数年前にやめましたが、酒はやめていません。スマホは使い方次第なので酒のようなものかな。適量は健康によし、過ぎたるはなんとか。酒でも未だにできていませんが、大人の飲み方ってやつを磨きたいものです。