上野原秋山トレイルを走ってきました
今日は上野原秋山トレイルを走ってきました。冬の陽光の中、晩秋の風情残る落ち葉の絨毯の中のランニングクルーズです。今年最後のレースは昨年同様、一年のご褒美にように気持ちのよいレースでした。
今年は2月の東京マラソンを始めに、フルマラソン2本、ハーフマラソン1本、ロングトレイル(50キロ超)1本、ミドルトレイル1本(30キロ超)そしてショートトレイル6本の合計11レースに参加しました。多少のばらつきがありますが、ほぼ月1本のペースです。
ロングトレイルのように10時間を超えて走るものは身体へのダメージが大きいので今年は1本にしました。一方、ショートトレイルは高負荷をかけられる割にはダメージが小さいので回数を増やしました。
トレランを始めた頃は、ミドル以上の長距離レースに出ることに楽しみを見いだしていたため常にオーバートレーニング状態だったのですが、ショート中心の今年は比較的良好なコンディションを維持することができました。
そんなこともあり、今日の上野原秋山トレイルのようにショートのほうが単純に楽しいと思えることが増えてきました。
走っている時に考えていること
私にとってのレースの醍醐味は、走りに集中できることです。普段のトレーニングではなかなか集中することはできません。気がつけばあれこれ考えながら走っています。あまりに集中できないので今ではそれでいいと割り切っています。
ところが、集中できないと「自分の身体との対話」ができません。自分の身体との対話とは、その時のコンディションや身体の動きコースや天候、これまでの経験や知識などを総動員して瞬間瞬間の動きをコントロールする総合的な動作です。
本来歩いたり走ったりという行為は普段なにも考えずに自然にしていることです。ところが、トレイルのレースでリタイアを重ねるうちに自己流や勢いでは問題解決することができず、いろんな方のアドバイスや知識を取り込み活かすようになるほど動作を産み出す人間の身体というものが面白く感じられるようになりました。
その実験台が自分自身であり、実験場がレースです。自分の身体と対話しながら、自分の身体に起きていることを知識とつなげて実験していくことはとても楽しいものです。
レースは健康管理を結果からプロセス中心に転換する
仕事のみならず生きていくためにはなによりも健康第一であるということを本気で思い始めたのは10年ほど前のことです。当時の仕事の負荷に身体が耐えられなくなりつつあった課程で、結局は心身の健康がすべてだと考えるようになりました。
もちろん当時も健康には気を遣っていました。しかし、人間ドックの検診結果に悪いものがあっても日常生活に影響を及ぼすことがなければ、習慣をあらためることはありませんでした。成人病予備軍の状態を当たり前のように受け流していました。
トレランなどのレースに参加するようになってからは自分の限界値を知るだけではなく、自分の身体との対話を通してこれまで以上に身体の動かし方から食、睡眠まで工夫するようになりました。その結果レースの結果だけでなく、人間ドックの数値もあきらかに改善しました。
人間ドックも重要ですが結果中心の健康管理にしかなりません。一方、このように定期的に自分の身体と対話する機会をもつことで日々の生活プロセスが健康管理が中心になるため、身体のエイジングが顕著になる中年以降の健康管理にはとても役に立つと感じています。
余談ですが、今年のショート中心のレース結果から「人間の身体における老化とは、リカバリー能力の低下である。高負荷に耐えられなくなるのではなく、高負荷に対する回復力が低下するのである。」という説はかなりの確率で正しいと実感しています。ここに自然に反するアンチエイジングではなく、自然を受け入れるスマートエイジングの方向感があると思います。
さて、昨年の上野原秋山トレイルから始まったブログですが、今日から二年目に入ります。これからも健康第一で無理せず対話を楽しんでいこうと思います。