先日とある会合で聞いた話が印象的でした。全体テーマは世界経済と日本企業の課題という包括的なもので、経済統計や学術調査のデータを元に今後の進むべき方向感を考えるというものです。
その中で国別の国際競争力ランキングで有名なスイスの国際経営開発研究所IMDのワールドタレントランキングにも簡単に触れられました。
調査対象63カ国中、日本のタレントランキングは国際経験63位、経営者能力58位、言語能力59位といずれもほぼビリです。
ダボス会議で有名なWEFの国際競争力ランキングが137カ国中9位に対してあまりにかけ離れた評価であり、違和感を超えたものを感じました。
企業のグローバル化が当たり前になって久しいにもかかわらず、経営者の国際競争力が向上しないのはどうしてか?ということですが、答えはシンプルで「経営者を取り巻く環境の国際化が他国と比べて進んでいない」ということでした。
世界中の国から人が集まっている米国はもとより、中国も多民族国家、そしてEUはもっと複雑です。そこで活動するマネジメント組織はグローバルが所与です。一方、日本の組織は世界の市場へ打って出るGO GLOBALでは成果を上げ、現場の国際化も進んでいますが、自国の環境が相対的に豊かで安定していることもあり、経営組織の国際化が著しく劣後しているということす。
モノからサービスへビジネスの重点がシフトする社会において、経営組織の国際化は持続発展するために欠かせない重要な方向性である。IMDの情報はこれまで接点のあった外国企業や実際に社内で起きている変化とも符合し、BE GLOBALの重要性を再認識するものとなりました。