THE RUNNING 走ること 経営すること

Running is the activity of moving and managing.

今シーズンの富士登山納め

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今年も散々お世話になった富士山に雪が着く前の勇姿を納めようと久しぶりに三脚を立てました。雲が切れるのを待つこと一時間、なんとか頂上の山小屋が見えた瞬間を納めました。夏の赤富士は力強い。

 

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その後、最年少小学五年生からなるアバントグループ富士登山隊を追っかけ頂上で全員集合。今年は天候に恵まれました。昨年の天候不良による中止に続き、今回もあわや中止の危機にあったところを、リーダーの松谷さん(中央の赤いウェア)が奮起して無事開催。ありがとうございます!

 

f:id:runavant:20170910210051j:plain今日で富士山も閉山です。また来年!

新たなテーマは登攀力の向上、ロードバイクを投入

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富士登山競走八合目関門アウトになった直後に思わずでた一言が「もうやめようかなぁ」でした。かなり身体もしぼり、なんとかコンディションも整えて参加していたこともありこれまでの練習メニューの限界を感じたからです。

そんな愚痴をこぼしながらの下山で一緒だった師匠からのアドバイスは「登攀力の強化」でした。そして、登攀力強化には自転車が効くという話になり新たにロードバイクをクロストレーニング用に準備しました。

二十代に少しランとバイクのバイアスロンをやっていたのでそれ以来のロードバイクです。久しぶりと言えないほどのラグを経て、手始めにと武蔵五日市から都民の森、奥多摩湖、青梅市を経て始点に戻るコースを走ってきました。

 

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このコースは、10月にある日本山岳耐久レース(ハセツネ)のコースとなっている登山ルートと併走するように車道を走るので、練習や本番でなじみのあるところです。今回は師匠からの指示に従って、ケイデンスというペダルの回転数を一定にすることを意識して登りました。

視覚的には傾斜の違いが分らないところでも、ケイデンスの増減で微妙な変化がわかります。その都度ギアをチェンジするのですが、心拍数とケイデンスのバランスを維持するために行う頻繁なギアチェンジにランとは違う面白さを覚えました。

それに比べると下りははじめ爽快だったのですが、ブレーキワークばかりなのでかなり退屈に感じます。むしろスピードが出る分事故らないように気を遣うので面倒です。そもそも登攀力向上が目的なので、私はヒルクライム専門が良さそうです。

 

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トンネルの多い青梅街道を車にビビりながら武蔵五日市へ戻る途中では、「下りいらない、いらない!」と独り言。トンネルの無い、都民の森往復のほうがよかったようです。トレイルに比べると平均心拍数も低めで、身体への負荷は低いようです。クロストレーニングでは水泳も時々やるのですが、同じような疲労感です。

今後、トレイルの登攀力向上に役立つかが楽しみです。

もののけの森、奥秩父

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一年のメインレースである今年の富士登山競走が終わり、久しぶりに富士山以外のトレイルに戻ってきました。奥秩父のあたりです。天候があまり良くないせいか、ほとんど人には会いません。かわりに、猿やイノシシ、ヤマドリなどが当たり前のように顔を出して来ました。

霧の中のブナの森は幻想的です。「ん?これはどこかで?あぁ、ジブリのもののけ姫で見た風景だ。」もののけ姫では白神山地や屋久島をモデルにしていたと記憶していますが、奥秩父まで来ると白神山地にも劣らぬブナの原生林が残っています。

 

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ブナの自然林は見事に太陽の光をすべての木々が分かち合うように枝葉を広げています。ほとんど空は見えません。ブナの傘のおかげで雨が降っている時もほとんど濡れませんでした。

 

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尾根に近づくと突然空が開けました。やっぱり、青空は気持ちがいい。

 

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尾根道から見た雲海です。遠くにやまなみが見えればまさに「アシタカ旅に出る」シーンの風景です。頭の中でもののけ姫「アシタカせっ記」の調べが流れていました。

 

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深いブナの森の中でも、小さな若木がしっかりと光を浴びて育っています。縄文時代から数千年と繰り返されてきた自然の営みに日本人の原点のようなものを感じます。そんな感覚を大切にしています。

空気の濃い緑豊かなトレイルで、酷使していた身体がリラックスしたのか家に着いた途端に12時間越えの爆睡でした。しばらくはリカバリーモードで身体を休めます。

 

忘れ物は何ですか? 富士登山競走2017

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今年で6回目の参加となる富士登山競走、初めて五合目より上に行くことができたのですが八合目関門でタイムアウト、山頂までは届きませんでした。

未だ山頂ゴールの目処も立っていないのになぜこれほど惹かれるのか。本当に不思議なレースです。他のレースにはない富士登山競走ならではの魅力?魔力をご紹介します。

 

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恒例の参加者全員による宮下さんによるエイ・エイ・オー。宮下さんによる気合い入れは選手の緊張感をほぐし集中力を高める絶妙かつ最高のエールです。毎年宮下さんのご家族の方々にも応援いただくのですが、昨年欠席だった娘さんから正式に引退宣言!!「私は今年で引退しますが、皆さんは10年後も20年後も頑張ってください」と大変ありがたいお言葉を頂戴し、ますますテンションがあがりました。

 

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この道の先に富士山の頂があります。今回は雲で山体を目視することは出来ませんでしたが、ひたすら上り坂を進みます。馬返しというロードから登山道へと変わるところまで平地ではかなりスピードを出さないと得られない心拍数をたたき出します。膝に負担をかけずに高負荷というあたりがなかなか魅力的です。

 

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今回は比較的ロードで時間を稼いだので五合目関門は大丈夫だろうと思っていた矢先の大渋滞!予想してはいましたが、時間制限まであと3分、関門まであと30メートルというところで全員で押し上げていくお祭り状態。現場での焦りはなかったのですが、ふり返ると本当にギリだったことがわかり痺れます。

 

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富士登山競走?富士山の山頂まで走るの?いえいえ、それは途中まで、七合目を超えると二足歩行から四足歩行へと進化?します。脚にシューズが必要なように、現代人には手にはグローブが必要です。フルマラソンのように同じことを繰り返すのではなく、レース中に進化?を求められる進化圧も魅力的。

 

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八合目エリアに入ってくると空気の薄さが直撃してきます。酸欠でふらふらしてくるのは当然。今回はこの先でタイムアウトでした。山にはガスがかかっていたので山頂は見えませんでしたが、八合目関門からのカウントダウンがしっかりと聞こえつつも、ペースは限界。4分オーバーで今回はここまで。八合目の関門についた時は、「もうやめようかなぁ」との一言が口にでましたが、下山するころには来年に向けた作戦を考え始めていました。簡単にはゴールさせてもらえないところも魅力です。

 

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富士登山競走って、登った分自分の脚で降りてこないとならないのです。リタイアでも自己責任、本当に魅力満載?です!

京都には有名な「哲学の道」がありますが、富士山の下山道は私にとっての「哲学の道」かも。

さて、来年こそは七年越しの「完走」という忘れ物を頂上まで取りに行きます。

 

現場はどんな感じか、レース中なんとか撮影したものを二分半にしたものがこちら。

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富士講登拝の名跡を辿る、富士登山競走ルート

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富士講の登拝ルートでもある吉田口登山道が富士登山競走のコースです。富士吉田市役所からスタートしてまもなく富士山駅近くの金鳥居を通過して登拝ルートに入ります。五合目まではかつての賑わいの名残を今は静謐な登山道で見ることができます。

現在富士登山のメインルートとなっている、富士吉田五合目からの登山道と合流する六合目から上になると富士講の跡は目立たなくなりますが随所で見つけることができます。中でも鳥居は目立ちます。最初の写真は七合目の鳥居です。このあたりになると空気の薄さが直撃してきます。

 

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登山競走の第二関門となる八合目付近からは九合目と頂上の鳥居を見上げることができます。ここまでの制限時間が4時間、残り40分程度の行程ですが酸欠で朦朧としてきます。

 

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最後の鳥居、この先がゴールです。制限時間4時間半。

 

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頂上からの景色です。さて、本番まであと二週間。

山は開けど、風強し、もうすぐ富士登山競走2017

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富士登山競走ルートでもある吉田ルートが昨日、7月1日に開山しました。吉田口は北口本宮冨士浅間神社の夏越の祓と併せた神事で開山します。恒例の富士登山競走まで一月弱ということもあり練習に行ってきました。風が強かったので今回は五合目までにしました。冒頭の写真はレースの第一関門でもある五合目佐藤小屋付近から頂上を撮った写真です。

 

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同じ場所からスタート地点の富士吉田市を撮った写真です。中央部の逆扇状の白っぽい街並みから次第に傾斜を上げるロードと登山道を進んできます。下山中、沢山の登山者やランナーに会いました。

 

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ロードから登山道に切り替わる馬返し直前のロードです。走っているときは下を向いているので目に入ってきませんが、下りで余裕があるときに眺めてみると緑あふれる、とても気持ちのよい道です。さて、あと一月、本番に向けて最終調整に入ります。

自己ベストペースで走れた日の理由

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昨日、ラン用の音楽を選曲していると「モトリー・クルー」のプレイリストが!思わず新宿にあったツバキハウスでエアギター&ヘッドバンギングしていた頃を思い出しスタートするといきなりの「ライブ・ワイヤー」!その勢いも借りて、皇居ラン10キロを自己ベストペースで走ってきました。

メンタルとフィジカルの調子がズレるのはナゼ?

心拍数を常時計測できる時計を使うようになってから、安静時心拍数と言う寝ている時の平均心拍数を手軽に知ることが出来るようになりました。体重や体脂肪と同じように定期的に確認することを続けていると、メンタルとフィジカルの調子が必ずしも一致しないことに気づきました。

「おっ、今日は調子いいぞ」と感じているのに、実際の走りのパフォーマンスが悪かったり、その逆があったりという具合です。

このズレはなんだろうと探っているうちに、疲れには心肺や筋肉疲労から来るものと、食べ過ぎ飲み過ぎや海外出張など不規則な生活から来る内臓疲労、そして心労から来る脳や神経疲労に分類できる事。しかし、それぞれの疲労回復はそれぞれの直接的原因を改善することが効果的である事が解ってきました。

図にするとこんな感じです。

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そもそも脳疲労の存在を知らず、メンタルの不調を酒を飲んだり身体を動かしたりすることで解消してきただけにちょっとした発見です。

疲労に応じたリカバリーを心がけてみた

脳疲労とは心労とも言いますが、何かを考え過ぎたり悩み過ぎたりしていることで脳が過負荷になった状態です。一時的であればよいのですが、慢性的になると思考がループし始めて頭から離れなくなります。

そんな状態から回復、つまりループした思考を止めようと、深酒をしたり運動で必要以上に追い込んだりして来ました。しかし、脳疲労はなんとか解消することが出来るようになりましたが、内臓や筋肉疲労が慢性的になっていました。

脳疲労を知ってから、いたずらに酒や運動だけで解消するのではなく、それ以外の方法で思考の負荷をコントロールできるようになれないかと新たな試行錯誤を始めています。

その一方で、メンタルが元気でも安静時心拍数が高めの時、つまり身体の疲れがたまっているときは無理に身体を動かさないようにしました。疲労を分解して認識することができるようになったからです。

そんな矢先の皇居ランでした。そこそこ脳疲労がたまっていたようなのですが、身体は絶好調、身体が元気で快走できたので自ずと脳疲労も解消できました。あれもこれも追い込んで負荷をかけていたころに比べると格段に効率よく健康管理が出来ると実感しています。