THE RUNNING 走ること 経営すること

Running is the activity of moving and managing.

2024-01-01から1年間の記事一覧

新緑と明歴々露堂々

平地では新緑がたくましく芽吹いている。1000メートルほど登ると、ひと月ほど季節が逆戻りする。タイムマシンのようだ。 毎年繰り返される四季であるが、草木が同じ場所で、その持っている本性を黙々と発露する姿は感動である。 人間のような生き物は、…

ありたい姿をつくるための「非財務情報」

上場企業の情報開示において、従業員のスキルや満足度といった非財務情報が注目されている。企業価値を高める長期的視点の経営に役立つからである。投資家にとっては、将来の成長性を知るための情報ということになる。 実際の経営も、財務諸表を中心とした財…

シーズン開幕、平尾富士トレイルランニングレース

今年も、個人的なトレイルシーズンが開幕した。 第一戦は、佐久のスキー場をベースとした平尾富士トレイルランニングレースである。いきなり残雪のゲレンデ直登からスタートし、しばらく使っていなかったヒラメ筋が気持ちよく悲鳴をあげた。 距離24km、累積…

ペイフォワードとしての入社式 

明日、アバントグループ各社にも新卒のメンバーが加わる。 これまでは事業各社単位で入社式を行っていたが、今回からグループ合同で実施することにした。 新たに社会人になる人たちに伝えたいことが出てきたからだ。 思い返せば自分も様々な人生の先輩から多…

会社の未来をデザインするための統合報告書

目黒川で今年最初の一輪を発見。 ようやく、アバントグループの新しい統合報告書の校了が見えてきた。日本でもある程度ポピュラーになった「商品としての会社」の総合カタログである。 3月7日にNHKのEテレ「とまどい社会人のビズワード講座」で「統合…

スキー専用ゲレンデにいったら、再開したスキーがスポーツになった

4月から始まるトレイルシーズンを前に、レースコースで走ったことのあるスキー場に出かけた。一昨年参加した美ヶ原トレイルランのメイン会場だったブランシュたかやまである。 スキーヤー専用のゲレンデらしく、レベルの高いスキースクールの様子をリフトか…

無理せず全力というスタンスは、問題の設定から始まる

10代から、書くことで心を整える習慣が続いている。今でいう「言語化」である。もやもやした感情を言葉にすることで、不安や恐怖感の理由を特定し、解決のための行動に集中することができる。 自分との対話は、壁にぶつかった時に長くなる。順調な時は短く…

東京マラソン2024、無理せず全力で走ってみた

今日は東京マラソン2024。 天候にも恵まれ、2017年のパーソナルベスト(PB)を3分更新した。 もとのPBがそれほどでもないとはいえ、58歳でPBを更新できたのは驚きだ。 無理せず全力というスタンスが効いている。 しかしながら、来年はもっ…

日経平均株価最高値更新:本格的企業価値経営の時代に突入

2024年2月22日、ついに日経平均が最高値を記録した。 1989年12月29日以来、34年ぶりの高値更新である。平均株価を構成する銘柄や株価の評価指標といった質が全く異なるものなので参考値程度に見ておけばよいものではあるが、1990年に社…

東京マラソンまで二週間、仕事と練習で心身のバランスを整える

東京マラソンまであと二週間。今年はだいぶ練習方法を変えたなぁ。練習レースも入れず、週末にゆっくり長く走り続けるLSD(Long Slow Distance)をメインにした。今週末は両日とも仕事だったが、なんとか予定していた練習ができた。おかげで、心身のバラ…

CEOがCFO組織に求める、気象予報士のような役割

先週関東甲信地方に大雪警報が発出された。首都高をはじめ、各種交通機関などで予防的通行止めなどの処置がとられた。 幸い大事は発生しなかったようだが、2018年1月の大雪で発生した山手トンネルの大渋滞の経験を生かした予防処置と聞いている。 一見…

「神は内部に宿る」GPT時代のラストワンマイル

ある日、考えが煮詰まって身近な何人かに相談したいと助けを求めた。雑談のような場であったが、短い時間で煮詰まっていた問題の輪郭が見えた。 本当に解決すべき「問題」を特定することはかなり難しい。 人間の身体でも、どこかに痛みが生じると対処療法的…

バックキャスティングでバージョンアップする21世紀の「論語とそろばん」

バックキャスティングという言葉がいろんなところで使われるようになったと感じてる。未来のビジョンから逆算して現在の行動をつくっていくというものだ。 企業経営現場では、「企業価値というものは成り行きでは高まりませんよ、しっかりとありたい姿をイメ…

イタイ経験から得られる学びの醍醐味:私たちはどう学んでいるのか

「私たちはどう学んでいるのか」(鈴木宏昭)を読んだ。 私はどこかでいつも自分を疑っている。言い換えると、まともな判断ができているのかつねに自信がない。というのも、子供のころから自分の思い込みが事実と異なることで起こるイタイ思いを幾度となく経…

続けたいことは何か、がはっきりすると行動が変わるという話

ゆっくり長く走るというトレーニングを夕方から始めるとあっというまに暗くなる季節だが、空の開けたコースだとマジックアワーが楽しめる。 ほんの数年前であれば普通に走れた距離でも少々しんどくなってきた。そんな身体の変化を知ることは嬉しくはないが、…

同じテーマで異なる世代の著者の本を読んだら面白かった

12月24日のブログで触れた『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(伊藤亜紗)にインスパイアされ、人間の知性に世代的多様性から触れてみようと気になる本を何冊か読んだ。 一つは、外山滋比古さんの『自然知能』。「思考の整理学」が有名だが、「…