小野田寛郎さん、終戦後も30年にわたりフィリピンのルバング島で任務を継続した元陸軍少尉である。小学生のころに見た帰国のニュース映像を今でも覚えている。オンディマンドでNHKのハイビジョン特集、「生き抜く 小野田寛郎」を見て興味を持った。
著書を手に入れた。タイトルは「生きる」PHP研究所からの出版である。創設者である松下幸之助さんの著作同様、とてもわかりやすく読みやすい。
情報が限られ、娯楽がなく、ほとんどすべてを自給自足しなければならない環境において、人間は何を考え、行動するのか?そんな疑問に答えてくれる。きわめてシンプルだが、古今の古典や郷学で繰り返し語り継がれている様々な考え方とも通じ、共感する部分も少なくない。
情報過多で様々な刺激に満ち、自給自足とはかけ離れた環境で「生きる」日々を振り返るときに丁度いい。