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THE RUNNING 走ること 経営すること

Running is the activity of moving and the managing of something.

二ヶ月で、体重を一割減らす方法

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◇ 一日で体重が激減 

ロンドン出張から帰国した当日から翌日にかけて、一晩で体重が2キロ弱減りました。昨年8月から測定している体組成計で、一日でこれほどのギャップが生じたのはトレイルレースのハセツネ以来です。フルマラソン後でもここまで差はでません。

専門家ではないので本当のところはわかりませんが、原因は水分補給のようです。身体がしっかりと水分を吸収できるように補給できなかったので一時的に脱水気味の状況にあったのだと思います。

移動中の機内は乾燥しているので水分はしっかりとるようにしています。また、帰国後も体調を整えるために15キロ弱をゆっくりに走ったので、当然そこでも水分補給を行っています。いずれも、通常より水分を消費する活動を伴う水分補給ですが、昨年8月以降も海外出張は幾度かあり、同様に走ることもしていたので今回は特に水分吸収力の機能にが低下したということでしょう。

 

◇ ハイドレーションは意外に難しい

ところで、トレランを始めてからというもの、この水分補給にはかなり苦労してきました。登山をしている頃から、やたらと水分消費(摂取)する傾向がありましたが、トレラン中ものどが渇くことへの恐怖感がつよく、必要以上に水分補給するのですが、そうであるにもかかわらず、なぜか足がつるなどの典型的な脱水症状を頻発していました。

中には、炎天下のレースにもかかわらず、前日にもさんざん汗をかいてかつビールをがぶ飲みしていたという原因がわかりやすいものもありましたが、そうでなくとも水を飲めどものどの渇きは癒えず、消費量ばかり増加するというものでした。

ようは、身体の水分吸収力を超えた水分消費と、過剰摂取です。これが行き過ぎると水を飲むことを身体が受け付けなくなってきます。そんな状況に陥るとリタイヤです。

その試行錯誤の結果行き着いたのは、①体重(重量)を減らすこと、②走る際には普段から脱水気味で走ることになれること、③補給に際しては電解質(塩)を欠かさないこと。の三つです。②は、補給の方法で絶対量は思い込んでいたよりも圧倒的に少なくとも走りきれることがわかりました、③はレース中さんざん水を補給しても朦朧として力がわいてこない時に塩を人なめしたときに急に意識がはっきりする経験から、水同様に重視するようになりました。もちろん取り過ぎは厳禁です。

 

◇ より軽く、より早く、より健康に

中でも①が一番重要です。また、体重を減らすことは今のところ体調面においてはマイナスは一切ありません。走力向上だけでなく、成人病リスクを減らすという世の当たり前の成果もありました。

基礎的な走力の向上にはⅰ心肺機能を高めるインターバルトレーニング、ⅱ疲れにくい体質にするために乳酸閾値を高めるためのペース走、ⅲミトコンドリアの増大や毛細血管の密度向上を促すLSD(Long Slow Distance)の組み合わせで行うことが一般的ですが、歳を重ねると改善はわずかになり、維持も困難になります。

ちなみに私の場合はLSDはあまり効果を実感できないのでインターバルとトレイルが中心ですが、あまり時間がとれないことが続くとインターバルのみになります。1キロ×5本が基本ですが、正直かなりしんどいです。さほど早くもないのですが必死になって走るおっさんの姿はだれにも見せられるものではありません。できれば、自然にインターバル効果も得られるトレイルだけにしたいところです。

話を戻しますが、体重を減らすことができればエンジン性能は変わらなくともパワーウェイトレシオ(重さあたりのエンジン出力)を改善できます。面白いほどパフォーマンスが改善します。人間は加齢に伴う代謝が減り、体重増加する傾向がありますが、逆に適正体重と言われている範囲までのギャップがあるとするなら、それは走力向上の伸びしろとなります。

そう考えると、走る人にとって現在体重に余裕ある人はそれだけの伸びしろがあるということになり、減量はきついインターバルトレーニング以上の成果を得られる手段となります。実際に、3000メートルの走力が、70キロ以上あった一昨年12分20秒だったものが、63キロ程度となった昨年11月には11分50秒になりました。

特段のインターバルトレーニングなどはしていなかったので、単純の体重減の効果でしょう。走力以外の変化としては、30歳代から標準値(51~150mg/dl)よりも高く、つねに200以上あった中性脂肪が87まで低下しているという変化もありました。こちらは遺伝的問題とまったく期待していなかったので驚きました。

 

◇ 二ヶ月で一割減量するには

私は、7月末から9月末にかけて約一割体重を落としました。きっかけは富士登山競走の結果があまりにも惨憺たるものであったからですが、これまでの延長線上に改善はなしと①を実行することにしました。その方法は一点のみ、「食事」の見直しでした。

体重は、インプットカロリーとアウトプットカロリーのバランスです。アウトプットである運動量を増やすことはこれまでもやってきましたが、減量への効果はほとんどありませんでした。活動量を増やした分だけインプット、つまり食べてしまうんですね。

それでも、体重が増えないからよいだろうと放置していました。のこるはインプットをコントロールするしかないわけです。食の全面見直しです。

 

◇ まず、炭水化物の見直し

ここで重要なのは、現在のライフスタイルを変えずにできる食の転換です。私はワインをよく飲むので、こちらは一切手をつけない前提です。また、運動は適度にしているので、走力にマイナスとなるような筋肉は減らさないこと。一方で、長距離走れるスタミナも確保すること。そして空腹で精神的にいらいらしないなど、仕事のマイナスとならないことです。

こういった条件からマイナスされていったのが、炭水化物、つまり糖類の削減でした。まず、白米をそれまでの半分以下、パンは原則NG、仕事の合間によく食べていたチョコレートもNG、砂糖の入った飲み物もNGです。飲み物はジュース類も基本的にNGです。白米など従来の主食を減らすかわりに、可能な場合は芋類、特にサツマイモをとるようにしました。血糖値の急激な上昇、下降を緩めるためです。こういったことを意識して続けていると身体が次第に糖類に依存しなくなります。

トレラン中にある程度長い距離を走り続けていると、途中のエイドステーションでチョコレートや果物を補給しても、意識が朦朧とする低血糖状態になることがたびたびありましたが、おそらく急に血糖値を上げたその後の反動で起きていたのだと思います。

炭水化物や糖類の摂り方を見直してから、長距離を走っていてもこのようなことは起きなくなりました。体質がグリコーゲン依存の燃焼モードから、脂肪燃焼モードへ変化したようです。一方、脂肪燃焼モードでも、その脂肪を燃やすためには糖分が必要です。

この場合の糖分補給は急激に血糖値を上げるものではなく、時間をかけて分解されるもののほうがよいのですが、どのようなものがよいのかは人によって異なるようです。私は試行錯誤を繰り返した結果、赤飯の塩おにぎりが一番合っているようです。といっても必要なのは、ハセツネのように長時間を走り続けるような場合です。

血糖値が比較的安定する食生活を行い、脂肪燃焼型の体質に転換した上で、有酸素運動を継続する、これによって二ヶ月で一割の減量は可能でしょう。逆を言えば、甘いものを食べ続けていてする有酸素運動の効果は限定的ということです。

 

◇ タンパク質と脂肪+アルファはライフスタイルに合わせる

一方で、炭水化物を減らすことで得にくくなった満腹感は野菜と肉でとるようにしました。脂肪については以前よりも気にせず食べました。一方で、タンパク質は肉だけでなく、魚を半分以上とするようにしました。特定の食材に偏らないことが重要という趣旨です。食物連鎖の観点からは、おそらく飼育された動物よりも自然の魚のほうがよりバランスよく捕食しているので、食物として見たときのバランスがよりよいものであるからです。

小腹が空くという時には、チョコではなくナッツ類もしくは、フルーツにしました。フルーツの摂取量は圧倒的に増えました。量にもよりますが、チョコや洋菓子を仕事の合間につまんでいたことと比較すると、果糖は全く問題ないようです。

炭水化物以外は、運動量を含めたライフスタイルにあったものを見つけ出す必要があります。簡単に満腹感を得られる炭水化物や、血糖値を上げる糖質、洋菓子などは普段の生活においては食の中心的な役割を担っています。そこに制限を入れる以上、ほかで満足度を高める必要があります。

通常メインディッシュと言われているものも、炭水化物とデザートがないと食後に物足りなさを感じます。それをいかに満足させるか、そういったところが工夫のしどころです。

私は、ここをワインにしています。

なんだ、それじゃデザートと同じじゃないか?そう思われるかもしれませんが、ようはバランスですので、自分にとってこれははずせないというものがあれば、それは残した上でほかでコントロールするほうがよいでしょう。

白米やパンもゼロにしなければならないわけではありません。どうしてもデザートが欠かせないなら、その素材に注意して血糖値が急上昇しにくいものを選べばよいだけです。

 

◇ 自分に合った方法を見つける楽しみ

今回は、ダイエットについて書きましたが、私にとってはそのプロセスそのものが愉しいものです。なぜやせるのか、その結果どのような変化がおきるのか、食材との関係、様々な人の取り組みを試すことなど、好奇心を満たすものが満載です。

ダイエットの目的にもよるかもしれませんが、そのプロセスを愉しめるようになれば結果は自ずとついてきます。その第一歩が自分の身体との対話かもしれません。サプリメントや健康器具は補助的なものです。普段の生活を見直し、食と運動と睡眠、仕事、そういった日常の中で、小さなことの積み重ねで起きる変化の愉しさに気づければ、自分がこれまで思い込んでいた通説や常識をとらわれることなく、明日への努力を愉しみながら続けていくことができるようになります。

 

随所に楽あり、なかなかできませんが、大切にしたいスタンスです。