THE RUNNING 走ること 経営すること

Running is the activity of moving and managing.

知識<見識<胆識 「郷学」で教えられていた生き方のこと

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日本にはかつて「郷学」という独自の教育環境がありました。在郷の有志によって設立された人材教育機関で、儒教がその基板です。孔子の論語や、孟子、大学、中庸と、現在の私たち日本人の生活にも根付いている行動規範を学ぶ場所でした。

その郷学で教えられていたことの一つが、知識<見識<胆識です。知識は、何かを知るということですね。見識とは、様々な知識に経験が合わさって、生き方のベクトルをもつようになることです。そして胆識、見識を行動で体現する様のことです。

人は、「歩く」ということを無意識にやっていますが、本当の歩き方が出来ている人は少数でしょう。身体にもっとも負担がかからず、全身を上手に使っていくらでも歩き続けられるような状態が本当の歩き方です。私自身、最近になってようやく少しわかってきた程度です。

同様に、「生きる」ということも無意識にやっていますが、与えられたあらゆる資質や能力、機会を活かして毎日を生きているかと言えばそうではありません。郷学では、この生きるという行動を上手にするために、知識を得て、試行錯誤を繰り返し見識を磨き、胆識まで昇華することの重要性を説いています。

幼いころから、こういった智慧をたたき込まれて育った人に憧れを感じます。いやいや、年齢は関係ないですね。本当の生き方をやってみよう、そんな好奇心にあふれた人は魅力的です。