THE RUNNING 走ること 経営すること

Running is the activity of moving and managing.

若者よ、哲学せよ!

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先週、一橋大学の「企業価値経営論」という講義の担当部分を終えた。今年度よりアバントグループの寄附講義として、企業価値を高めるための経営とはなにかを理論と実務の両面から考えていくことを目的に、一橋大学経営管理研究科の中野誠教授の指導のもとスタートした。

自分が担当した講義は、初回が企業価値をつくる原点となる起業の実体験、二回目は起業後に経験してきた経営者としてのリスキリングの壁の実体験、三回目はリスキリングの中でも個人的にもっとも苦労したのがファイナンス視点の獲得(会社も商品であるという概念)だったことから、日本企業へも急速に影響力を強めているPE(プライベート・エクイティ・ファンド)と事業会社がWin-Winな関係をつくれるのかという問題提起、そして四回目は提起した問題に対する仮説整理と経営者のリスキリング問題の総括という流れで組み立てた。

初回ということもあり、ほとんど初物のコンテンツだったため、各講義に内容を詰め込みすぎて学生たちとの対話の時間をとることができず、素材だけ提供して肝心の料理を一緒につくることができなかったなど、多くの反省点があったが、学生からのフィードバックを読み、教材をつくることを通して企業価値経営というものと向き合うよい機会となった。

企業価値経営論というテーマであったが、振り返ってみると、ファイナンスという技術を活かすためにも、自分と向き合い、文化的道徳も学び、それぞれの経営哲学を磨いてほしい。それを伝えたかったようだ。最後の授業の最後のスライドにその総括を用意していたのだが、時間切れで肝心のメッセージは伝え忘れた。💦

いろんな技術(核・インターネット・AI・ファイナンスもその一つ)が発展して、それが社会に与えるインパクトを放置できない時代である。結局のところ、それを使う人がどんな哲学をもって使うかによって、未来の社会のカタチが決まる。その未来をつくる学生たちを前にして、いくつもの世界線があることを感じた。

若者よ、哲学せよ!である。