THE RUNNING 走ること 経営すること

Running is the activity of moving and managing.

仕事は孤独であってはならない

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先日、ディーバ大阪オフィスにてお客さまであるパナソニック株式会社さまとのミーティングに参加させていただきました。ミーティングが始まった途端になにやら入り込めないお客さまと当社メンバーとの一体感のようなものを感じます。当社側のメンバーはディーバ社プロダクト事業本部長の竹村さん、森さんです。しばらくご無沙汰していたため、改めてお客さまのかかえる課題などをお伺いするという趣旨で開催されると聞いていたのですが、ミーティングはまるで進行中のプロジェクトのように、すぐに具体的かつ詳細な議論に入っていきます。その議論も、「これはご承知のとおり」といったような、すでに共有されているたくさんの暗黙知を前提として進んであっという間に時間切れとなりました。

 

その後の会食でようやく背景がわかりました。二人は、おおよそ干支が一回りするくらい前にあった難易度の高いプロジェクトにメンバーの一員として参加していました。毎日、昼に夜にと、お客さまと食事もともにさせていただいたそうです。まさに同じ釜の飯を食った戦友のようなものだとお客さまから言っていただけるような関係でした。

 

 

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(竹村さん)      (森さん)

 

私もプロジェクトの内容や、当時の状況は情報として理解はしていました。しかし、お客さまとの間にどのような信頼関係が築かれているのか、そしてメンバーがどのような想いをもっているのかは実際にそういった場に参加してみなければわかりません。竹村さん、森さんにとってプロジェクトを超え、それぞれの人生における宝のような本当に特別なお客さまであることがよくわかっただけではなく、お客さまからもそのように想っていただけている関係であることを知ることができ、感動を覚えました。

 

私にも覚えがあります。そもそもディーバ社は、お客さまとのプロジェクトの延長線から生まれた会社です。プロジェクトの開始にあたり、お客さまからまだまだ経験も十分ではない自分に、「やりたいようにやってください」としびれるような言葉をいただきました。そして、当時実現したかった連結会計システムのコンセプトを“全部盛り”してつくりあげ、そこでのノウハウや経験、さらにはプロジェクトチームメンバーがもとになり、ディーバという会社ができました。今からおおよそ20年前のことです。そのプロジェクトなくしてディーバ社の今はありません。

 

一年ほど前には、その後グループ中核会社の副社長となられた当時の室長さんから、気さくに再会の場をご提供いただきました。プロジェクト完了以降すっかりご無沙汰していたにもかかわらず、お会いすると次から次へと湧き出す当時の思い出話であっという間に時間が過ぎていきました。まさに、人生の宝となったプロジェクトの一つです。そして、その宝は特別な人間関係として生き続けています。

 

最後にパナソニック株式会社、会計・業績管理室の吉冨純高室長のお話で印象的だったことの一つをご紹介します。「仕事は孤独であってはいけない。どんなつらい仕事も、その苦労を共有しともに乗り越えた仲間がいれば、その経験、体験は後になって愉しさに変わる。そして経理部の仕事はまさにそういった仲間がいなければできないチームプレイである。ゆえに愉しさを得ることができる仕事である。」そういったお話でした。仕事の楽しさとは、個人としての達成感よりも、そのプロセスを通してつくられる人間関係から生まれる。仕事をしていてなにか足らないと感じたときは、プロセスと人間関係を見直し、行動するとよいかもしれません。

 

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