THE RUNNING 走ること 経営すること

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「信用第一」だからこその「赤字は悪」

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定期的にグループメンバー向けにメッセージを発信している。

そのフィードバックの中に、「利潤と道徳の調和を重要と言うが、『赤字は悪』というスローガンと結びつけると道徳がおろそかになりそうだが、そうならないように心がけていることはなにか」というものがあった。

当社には、経営判断の優先順位を定めた「五つの鉄則」というものがある。リーマンショックのころ、事業継続のための厳しい判断を迫られる中、決して曲げてはならない優先順位を言語化した。追いつめられると一線を越えないとも限らない。そうならないための判断基準である。信用第一、赤字は悪、仕組みを作る、成長を加速する、一芸を究めるという順番である。

利益を追求するまえに、信用を優先する。成長を追求するまえに、それを支える仕組みをつくる。そして、これらがそろって初めて、ビジョンの実現にまい進できる。創業経営者がハマりやすい、自分のやりたいことを優先して事業をおかしくするということへの戒めでもある。

特に重要なのが最初の二つ。信用第一、そして赤字は悪である。事業とは信用の上になりたっているものであるという当然のことを言っている。赤字であることは、そもそも信用において問題があるからこそ悪であるということである。

『赤字は悪』という言葉はインパクトが強いのだろう。しかし、その前に『信用第一』があることこそが、赤字は悪の意味を正しくする。