THE RUNNING 走ること 経営すること

Running is the activity of moving and managing.

インテリジェンスの先にあるもの、ビジネス・エンターテイメント

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先日、統合報告書の企画検討において、「経営情報の大衆化」という当グループの企業ミッションが生まれた背景について、周囲のヒーローが王・長嶋だった子供の頃、私のヒーローが盛田昭夫さんだった話からインターネット前々夜だった学生時代のネット体験など随分と個人を掘り下げたところまで話しをしました。(させられた、という方が正しい)

 

「あぁ、掘ってしまった。」少し心が重くなります。

 

当事者にとっては、日々を精一杯に生きているのでこういった客観的かつ長い時間軸で自分の行動を振り返ることはなかなか出来ません。むしろ掘り下げすぎると、過去への反省や当時のトラウマが強くなり、一種の自傷行為になり心を痛めます。そんな経験もあり、今では「今」に集中するようになりました。とは言え、今の行動を形成するものは、過去の積み重ね以外の何者でもありません。心身に染みついているものでも整理は必要です。

 

そこで、この「経営情報の大衆化」というテーマが、経営に苦悩する技術者上がりの父の姿を見ながら、情報技術をつかって経営という仕事をもっと面白くしたい。これが根っこである。そんな風に原点を整理してもらいました。当グループはビジネス・インテリジェンスという経営に必要な情報環境を提供するサービスを提供しているのですが、その目的は経営を愉しくすること。つまり、情報技術であるインテリジェンスは手段であり、目的は人をハッピーにするエンターテイメントと言うことです。

 

さて、かくいう自分自身、経営の当事者となってその目的は達成できているのか?と問われれば、Noです。愉しさというものは、捉え方であるので如何様にもなるとは言え、それは人生の達人の話。私自身は、その領域に至るどころか、まだまだ苦行の域を超えていません。なぜだろう?そこに、目的であるエンターテイメント力の弱さがあります。

 

企業は業績で評価されます。それは事実です。ゆえに、経営の目的を人に置いていても、厳しい経営環境を生き抜く過程で業績が経営の目的になりやすいものです。しかし、それで経営が愉しくなるかと言えばそうではありません。実際、業績が良くても達成感を感じられない事やフラストレーションが募る事ばかりでした。その原因の一つがメンバーの活力と業績のアンバランスです。新たなチャレンジや、お互いを支え合ってそれを達成する体験など、事業活動にメンバーの活力を引き出すチャンスは山ほどあります。しかし、それを生かし切れていません。そんな背景もあり、現在の当グループの中期計画はメンバーの活性化を第一に組み立てています。大きなチャレンジの目的は、あくまでメンバーの活力を引き出す事を目的としています。

 

様々な機会をメンバーの活きる場とするために、インテリジェンスの先にあるエンターテイメントの視座をもって経営を愉しくしていこうと思います。