THE RUNNING 走ること 経営すること

Running is the activity of moving and managing.

コロナだけではないリスク

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起:社会活動の再開

5月に入り、世界中が社会・経済活動の再開に向けて舵を切っています。第二波の心配もありますが、社会的な状況を踏まえ経済を絶対安静の状況からアクティブ・リカバリーへと移行する事は是であると思います。しかし、各国の実態は一律ではありません。右へならえと言うよりは、参考にしつつも自国にとって最適なリカバリー方法を模索する事が一層重要であると考えています。

 

承:新しい生活様式での経済活動

さて、経済や社会活動のアクティブ・リカバリーですが、目指す方向によって努力の仕方も異なります。元通りに再現するのであれば、以前の状況をゴールとしてそこへの道のりを歩むことになります。以前と異なるのであれば新たな姿をイメージして道のりを歩む必要があります。現在のコモンセンスは、「新しい生活様式」での経済活動と言うことになります。行動制約、もしくは変容を求められている以上経済活動に与える影響が小さくない事は皆さんご承知の通りでしょう。

 

転:コロナだけではないリスク

しかし、コロナ禍というものはこれまでも人類が何度も経験してきた災害の一つです。地震や台風などと同様に人がコントロール出来ない自然現象として襲いかかる禍です。つまり、新たな経験ではありません。これまでと何が違うかと言えば社会で最大の力を持つ各国政府の対応でしょう。グローバル化と情報技術の進歩によりリスクの拡散と共有が格段に高まり、すでに環境問題を始め沢山のリスクを抱えた社会であるにも関わらず世界はコロナ一色になりました。戦争と例えられる事もわかります。ゆえに、全体主義的な要請によるリスクも平行して高くなっていると感じています。

 

結:自律的にサステナブルな新日常を創造する

アクティブ・リカバリーは個々の状況に応じた最適化を目指すべきです。もちろん社会に参加するものとして社会的要請に協力する事に是非はありません。しかし、新しい生活様式の先にある未来に向けては、自治体や企業、さらには個人という単位でも自律的に考え行動する必要があります。そこでのコモンセンスは、つながりすぎた社会ゆえに「自他一如」という考え方の重みが増します。社会のサステナビリティに資するかを判断のベースとする考え方です。地理的にも、思想的にも、政治的にも、そして時間さえも区切らず一体として考える想像力です。

 

厳しいときほど自分事で精一杯になりがちですが、全体主義的リスクを抑え、よりよい環境をつくるためにも社会のサステナビリティという観点から新たな日常への適応に取り組んで参ります。