
4月1日、日本では、たくさんの若者が新たに社会人になる日である。アバントグループでは、グループ合同で入社式を実施している。グループでの入社式は今年で三回目だ。
35年以上前であっても、私が社会人になった日のことは、今でも記憶に残っている。採用責任者であったパートナー(社長に相当)からのメッセージも同様だ。中でも、年に100冊の本を読め、という話は印象深い。100冊読むことが目的ではなく、しっかり、社会に役立つ勉強を続けなさい、という意味であるが、社会人として経験が浅いうちは、量質転化も重要だということだ。
ほかにも、人生の先輩たちからは、様々な言葉をもらった。「誠意と熱意と実力」、この三つを磨け、とか、「三年は、退路を断って今の仕事に臨め」など、今ではその限りではないかもしれないが、私にとっては社会人としての行動をつくる上で、とても重要な拠り所となった。いずれも、真剣に私たちの未来を思って発してくれた、生きたインスピレーションだったのだと思う。
さて、自分がそんな諸先輩方のように出来るかはともかく、もし、新卒の自分に今の自分が語り掛けるなら、何を話すだろう。そんなことを想像しながら、エールを送ることにした。記憶には残りにくいだろうと思いつつ選んだテーマは「本源的価値」である。ファイナンスの言葉からの転用だが、イイタイコトは、今日、社会人になった瞬間の価値は、これまでなにをやったかだけでは決まらない。これからどのような行動をするかによってつくられる。ということだ。
しかし、未来の行動などどうなるかわからない。そこで、自分が本当にハッピーだと感じるなにかを大切にして、そのハッピーを積み上げる行動がなにかを考えるグループワークを経て、一人ひとり、今日この日に感じている社会人としての志を言葉にするという入社式にした。社会人初日の志、まさに「初志」である。
今後、志は変わっても良い。しかし、初志という出発点をもつかどうかで、これからの行動の道筋が見えてくる。道筋がクリアになるほど、行動も具体的になる。先々の行動が具体的にイメージできるほど、本源的価値、つまり人生の豊かさが広がるというものだ。もちろん、人生の豊かさとは、その限りではない。しかし、一つの考え方を先を歩いている人間からのエールとして伝えておいてもよいだろう、そのような背景である。
自分が新卒の時にエールをもらった方々とは、今でも親交が続いている。新社会人になる特別なタイミングで縁を得たメンバーが、実りある人生をつくることを心から願っている。
MAKE TOMORROW!